2021-01-01から1年間の記事一覧

2021年2月1日

フランツ・カフカ『カフカ寓話集』 ある学会報告:かつて猿だった人間の話。猿だった頃、人間に捕まって檻に入れられる。猿は自由は求めていないが、出口は欲しがっている。そこで猿は人間になることを目指し、やがて人間になる。人間に自由はないが、それで…

2021年1月13日

フランツ・カフカ『カフカ寓話集』 ショートショート集。最初の3話まで読んだ。 ・皇帝の使者 あまりにもシュールな話。おそらく、こーゆー話だと思う。世の中は制度上こうなっているはずという建前はあるのだが、現実にはそもそも制度が成り立っていない。…

2021年1月11日

ブレイディみかこ『僕はイエローで、ホワイトで、ちょっとブルー』 イギリス在住の著者と、中学生であるその息子に関するエッセイ。移民と在来人、エスタブリッシュと労働者階級、EU残留派と離脱派、あらゆる分断が発生しているイギリスのリアルな姿を「下か…

2021年1月10日

トニ・モリスン『青い眼がほしい』 読書会メモ。 ・黒人差別について 黒人のコミュニティー内のお互いの足の引っ張り合いがえぐい。 Black Lives Matterのような「対立」という話ではない。悲しみの話である。 ピコーラがキャンディーを買うシーンで、白人の…

2021年1月9日

トニ・モリスン「青い眼がほしい」 再読した。内容について気になった点は改めて明日書くつもりだが、ここでは一言だけ。つまりこの物語は「だめなやつは何をやってもダメだ」という往年の煽り文句を体現しているようで、本当に救いようのないストーリーだと…

2021年1月8日

https://www.newsweekjapan.jp/kankimura/2021/01/post-18.php 国際社会には、ある国の裁判所の判決を通じて他国の主権に介入することを防ぐための「主権免除」の原則がある。 ソウル地裁は今回の判決で、慰安婦問題のような「反人道的不法行為」は、主権免…

2021年1月7日

日経エレクトロニクス 2021年1月号 初めて買ってみた。「2050年 ゼロエミの切符」と言う特集記事を読んでみたが、書いてあることがだいぶ怪しい。例えば、「再生エネルギーは導入すればするほど発電コストは安くなる」と言うのはだいぶ楽観的な話に見えるし…

2021年1月6日

トニ・モリスン「青い眼がほしい」 第一印象から言うと、とても救いのない話。黒人の女の子がかわいそうな境遇の中、結局最後までかわいそうなままだったと言う話。 読み進めれば進めるほど、作品タイトルへの印象ががらりと変わった。最初の方では、「青い…

2021年1月5日

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODB255FJ0V21C20A2000000 冒頭の「架空の製造業の会社を作って、その会社のシステムがどれだけサイバー攻撃を受けるかをテストしてみた」って話が面白いと思った。架空の従業員のデータまで拵えたらしい。 昨日見た『燃…

2021年1月4日

『燃えよデブゴン TOKYO MISSION』観た。 最初っから最後まで爽快。カンフー映画を観たぜって実感が味わえる。 個人的に一番気に入ったアクションシーンが、築地市場でターレーに乗りながらのドニー・イェンのカンフーアクション。というより、ターレーとカ…

2021年1月3日

田崎晴明『熱力学』 1章だけ読む。著者の、この本を書くにあたっての熱力学という理論の組み立て方から、熱力学という科学の位置づけ、および科学全般の考え方についてコンパクトに示されている。著者が言うには、熱力学のようなマクロモデルは、しばしば、…

2021年1月2日

日経ものづくり、2020年12月号 ・樹脂を精密加工するだけでなく、その加工方法を「加工レシピ」として他社に売る、というサービスをやっている企業があるらしい。加工方法を教えてしまうのは、一見すると技術の漏洩と思えるが、このサービスを行っている企業…

2021年1月1日

ニール・スティーブンスン『七人のイヴ Ⅱ』を読了。 ・不穏かつ静かに物事が動く1巻と比べ、はるかに盛り上がる。地球が不毛の地となってからが本番とでも言わんばかりに。 ・ダイナは理想の脳筋クルー。ラストの「七人のイブの会議」でも、生き残った他のメ…